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こんにちは。
![つもと](https://tsumoto-stitch.com/wp-content/uploads/2023/12/7f77967499ec98656f31e6e1af45590c.png)
人生の8割くらいの期間、クロスステッチをしている管理人です。
大半のクロスステッチ入門者は、キットを購入してクロスステッチをはじめると思います。
そして次は本を見て作品を決めて、そこで壁にぶつかります。
布選びが難しい。
クロスステッチの布は、マス目の大きさがあるのですが、その数字が統一されておらず、どう見ればいいか分かりにくいんですよね。
出来るだけ分かりやすく書いたつもりですが、難しくなってしまいました。
しかし、これを乗り越えた先に上達があります!
ぜひ挑戦してみてください。
クロス布はアイーダと平織りの二種類!
まず、クロスステッチ布の「目」「カウント」それぞれの数え方について解説する前に、クロスステッチ布には大きく分けて二種類あることを確認しておきましょう。
アイーダ・ジャバクロス
一つ目は、「アイーダ」や「ジャバクロス」と呼ばれる布です。
これは、ほぼクロスステッチ専用の布、と言っていいでしょう。
一応、「ブロック織り」という名前がありますが、アイーダやジャバクロスで覚えておけばよいと思います。
写真を見てみると、このような形です。
![ジャバクロスの布目](https://tsumoto-stitch.com/wp-content/uploads/2023/12/4-1024x1024.jpg)
![アイーダ(クロスステッチ布)の拡大図](https://tsumoto-stitch.com/wp-content/uploads/2023/12/1-1024x1024.jpg)
平たいリボンが、ほんの少しの隙間を空けて織られたようなイメージです。
クロスステッチをする時に、この穴に針を通します。
![ジャバクロスのクロスステッチの拡大図](https://tsumoto-stitch.com/wp-content/uploads/2023/12/5-1024x1024.jpg)
![ジャバクロスにクロスステッチをする図](https://tsumoto-stitch.com/wp-content/uploads/2023/12/6-1024x1024.jpg)
格子がわかりやすく、初心者向きの布と言えます。
アイーダとジャバクロスの違いは、厳密には「平たいリボン」に見えるところの織り方が違うのですが、まぁ細かいことは気にしなくて良いでしょう。
日本のメーカーが出しているのがジャバクロス、海外のメーカーが出しているのがアイーダのことが多い、ぐらいの認識で大丈夫です。
コットン素材のものと、リネン素材のものがあります。
平織り
平織りという呼び方は、クロスステッチ布に限らず、一般的な布の織り方の一つです。
縦糸と横糸が交互に重なる織り方全般を指します。
洋裁用として売られている「シーチング」「帆布」などの布が平織りにあたります。
まぁざっくり言うと「一番普通の布」です。
ですが、クロスステッチをするためには、縦糸と横糸をマス目に見立てる必要があります。
普通の布のレベルでは、とても見分けることができません。
そのため、主に刺繍用として売られている平織りの布があります。
また、刺繍用の平織り布は、縦と横が等しい間隔になっており、マス目が正方形に近くなるように工夫されています。
普通の平織りはやや縦長になるんですよね。
そのためややお値段がお高くなっていますが、仕方ないですね。
平織りの布を使う場合は、縦2本×横2本を一つの四角として見立てることが多いです。
下図は、実線が織り糸とした2×2のクロスステッチの刺し方です。
![平織りの布へのクロスステッチの入れ方](https://tsumoto-stitch.com/wp-content/uploads/2023/12/3-1024x1024.png)
これが、クロスステッチの布選びを非常に難しくしている一因です。
カウント数は「織り糸の数」で記載されているので、クロスの数自体は半分になるんですよね。
この逆で、図案(クロスの数)を見て布のサイズを算出するときは×2する必要が出てきます。
クロスステッチ布の「目数」
クロスステッチ布の「目数」とは、刺しゅう布10cmの中に布の織り目が何目あるかを示しています。
ある穴から10cm先の穴までに幾つ織糸が挟まるか、で数えることができます。
クロスステッチ布の「カウント数」
クロスステッチ布の「カウント数」は、1インチの中に何目あるかを示しています。
主に海外のメーカーの布で使われている表記法ですね。
1インチは2.54cmです。
これは、図案から必要な布の大きさを算出する時に必要な数字です。
クロスステッチの布を準備する注意点
ここで、先述した「アイーダ・ジャバクロス」と「平織り」では、準備する布のサイズの計算方法が違うことについて触れておきます。
クロスステッチの図案を手に入れると、おそらく「200×300」など、必要なサイズが書いてあります。
ここに書いてあるのは、多くの場合「クロスを入れるマス(四角)の数」です。
つまり、アイーダ・ジャバクロスであれば、1×1で1マスなので、そのまま計算できます。
例えば50目の布で考えてみます。
50目で10cmなので、200目=50目×4なので40cmです。
同じく300目は50cmです。
これに余白などを各辺5cmずつ程度足した50×60cmの布を準備すれば良いです。
平織りの場合は、2×2で1マスです。
そのため、40カウントの布の場合、200マス必要ということは、倍の400本の織糸が必要ということになります。
40本で1インチなので、400本であれば10インチ。
1インチは2.54cmなので、10インチは25.4cmです。
300マスは600本の糸が必要です。
40カウントということは40本で1インチ(2.54cm)なので、求めたい長さをaとして、次の式が成り立ちます。
40:2.54=600:a
600×2.54=40a
a=38.1
これに必要な余白などを各辺5cm程度加えた、35.4×48.1cmが必要な布のサイズになります。
急に算数の授業のようになってしまいました。
みんなこれを乗り越えて、クロスステッチ上級者になっていくはずです。
![つもと](https://tsumoto-stitch.com/wp-content/uploads/2023/12/7f77967499ec98656f31e6e1af45590c.png)
ファイト!
と言いたいところですが、我々はメートル法の世界に生きているので、cmの方が数字として扱いやすいですよね。
なので、私はカウント→目の変換表を作っています。
はるか昔にノートにまとめたのですが、今回はこれを公開したいと思います。
目数・カウント数の対応表
対応表
というわけで表にまとめました。
横に並んでいるのが、布としては同じサイズのものです。
カウントはctと表記しています。
さらにややこしいことに、ジャバクロスは「ジャバクロス 粗目」などの名称で売られていて、目数が書いてないことがあります。
ここまで来たらややこしすぎて笑えてきますね。
10cmあたりの目数 | アイーダの場合のカウント数 | 平織りの場合のカウント数 | 平織り10cmあたりの織糸数 | ジャバクロス名称 |
25目 | 6ct | 12ct | 粗目 | |
35目 | 8ct | 16ct | 中目 | |
45目 | 11ct | 22ct | 細目 | |
55目 | 14ct | 28ct | 110本 | 55 |
65目 | 16ct | 32ct | 130本 | 65 |
18ct | 36ct | 140本 | ||
20ct | 40ct | 160本 |
目数は10cmあたり、カウント数は1インチあたりの数で表記されることが多いため、上表でもそのサイズごとの目数・カウント数で表記してあります。
この表を使う場合でも、前述した「平織りの布は2×2で1マス」ということは頭に入れておいてください。
もし4×4で1マスにする場合は、また違う計算になります。
25番糸の場合の本数の目安
それぞれの布のサイズの場合に、25本刺繍糸で何本どりがおすすめかまとめました。
これは図案や好みによるので、あくまで参考程度にお使いください。
アイーダの場合のカウント数(マス目数) | 25番刺繍糸の本数 |
6ct | 4〜6本どり |
8ct | 3〜4本どり |
11ct | 3本どり |
14ct | 2本どり→スカスカ感あり 3本どり→みっちり |
16ct | 2本どり |
18ct | 1本どり→スカスカ感あり 2本どり→みっちり |
20ct | 1本どり |
まとめ
アイーダやジャバクロスの場合はいいのですが、平織りの布を自分で準備するのはクロスステッチの最初の難関かもしれません。
(その次の難関は、平織りにクロスステッチしてたら半目ずれる問題)
非常にややこしくて面倒くさいですが、これが出来るようになると、クロスステッチであればもう何でも刺せます。
![つもと](https://tsumoto-stitch.com/wp-content/uploads/2023/12/7f77967499ec98656f31e6e1af45590c.png)
海外の可愛い図案も刺せるようになります!
クロスステッチ以外の区限刺繍(ハーダンガーやシュヴァルム)も平織りに刺すため、カウント数からの布サイズ計算が必要になります。
ぜひ布サイズの計算をマスターしてくださいね。
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